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心理専門職の仕事(4)アセスメント part3-1

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  • 2019/12/24

心理専門職には、いくつか代表的な仕事があり、そのうちの1つがアセスメントです。
 
心理学に関する知識や技術を活かして社会で活動する人のことを、心理専門職とよびます。

基本的には大学の心理学科を卒業し、大学院に入学して修士課程・博士課程を修了した方々が心理専門職として活躍していることが多いです(※学部卒業で活躍している方もいます)。

大学の学部では基本的な知識である基礎心理学や心理統計学に加えて、心理学研究法、心理学実験法、心理検査学などについて学び、3年・4年時にゼミに入ります。

ゼミでは、指導教官となる教授から研究指導を受けながら、卒業論文を書くための実験や調査を実施します。

その後、大学院に入学した場合は、より専門的な内容を学び、さらに高度な内容の修士論文を書くために実験や調査を行います。

このような過程を経て、心理学の専門家としての育成が進んでいきます。

心理検査の一環として、対象者の精神発達や知能についてアセスメントすることがあります。

これらの検査は、神経発達症(発達障害)のアセスメントに活用されることが多いものです。

知能検査は、
*知能を科学的・客観的に測定するために考案された心理学的測定用具(尺度)であり,結果は*標準化の手続を経て作成された基準(norm)に基づき数量的に表示される。
一般に知能検査は,困難度を異にする一連の問題系列,もしくは下位検査からなっており,これらの精選された問題を一定の検査方法に従って被検者に実施し,各個人の成績をあらかじめ作成された尺度上に位置づけることにより,個人の知能発達の程度を捉えるようになっている。

知能検査は大きく分けて概観的検査と診断的検査の2つに分類されます。

概観的検査は、知能を総括的・全体的に一般知能を中心に測定しようとするもので、結果は精神年齢(MA)・知能指数(IQ)などの単一の全体的指標で示されます。

診断的検査は、知能を分析的・領域的に測定し、個人の知能構造の特徴をその構成因子を中心に診断的に明らかにしようとするもので、結果は通常、下位検査別・知能因子別にプロフィールで表示されます。

加えて、それらの総合としての一般的知能水準も測定できるようになっています。

発達検査とは、主に子どもの心身発達の状態や程度を測定・診断するための標準化された検査法です。

多くの場合、あらかじめ設定された標準的な心身発達段階との比較により、発達年齢(DA)や発達指数(DQ)を算出し、個人の発達の遅・早を判断することが可能であり、発達危険児のスクリーニングや早期介入などに役立てられています。

大別すると、子どもに一定の課題を与えその行動を直接観察する方法と、一定項目について養育者や保育者に問診する方法とに分けられます。

発達検査の大元は、ビネーが開発した知能検査から言語中心のそれを乳幼児にも適用できるように改良・発展させていったことが発端となっています。

多くの発達検査は、運動・生活習慣・対人関係・社会性などに関する項目も含み、文字どおり子どもの発達全般を把捉できるものとなっています。

たとえば、現代の発達検査の基礎を築いたとされる発達心理学者のゲゼルの乳幼児発達検査は、子どもの発達状況を運動(移動や把握など)・順応(目と手の*協応など)・言語(コミュニケーションの手段)・社会性(遊びや微笑反応など)の4つの領域ごとに精緻に把握することが可能となっています。

なお、発達検査は子どもだけではなく、大人に対して実施することもあり、成人後に顕在化した種々の問題を発達の側面から把握することができます。

part3-2では、発達検査、知能検査のうち、代表的な医療保険の対象となっているものを紹介します。