心理学には実に様々な分野があります。なかには、独特な分野もあります。
心理学には実に様々な細かく存在しています。なかには、私たちがあまり耳にしたことがないものもあります。たとえば、以下のようなものがあります。
超心理学とは、既存の科学的知識で説明できない超常現象を客観的に研究する心理学の一分野です。
超心理学の学問上の位置づけは、現在においても微妙であり論争が続いている分野でもあります。
超心理学の研究に対して懐疑的・批判的、場合によっては拒否的な人がいる中で、人間と自然の理解にとって超心理学は極めて重要な手がかりを与えると信じている人もいます。
超心理学のスタートは、超常現象の本格的な科学的研究がイギリスのロンドンではじまったことがきっかけとなっています。
その後、心理学者のラインがデューク大学に1930年に超心理学研究所を設立し、超常現象の実験・調査の手法(テスト法)の標準化を進めました。
現在も、ラインが確立した実験心理学的な手法が超心理学の分野で活用されています。
超心理学の実験で有名なのが、いわゆるESPカードとよばれるものを使ったものです。
ESPカードとは、いわゆる“テレパシー”に関する実験で使われる道具です。
標準的なESPカードは一組25枚で構成されており、5種類の絵模様(星・四角・円・波型・十字)を描いたものが各5枚ずつ含まれています。
もし、何らかの超常的な能力を持つ人がいるのであれば、カードの模様を言い当てる確率は1/5以上の値を示すはずです。
同様にサイコロを使う場合もあり、その場合は1/6以上の確率で予想したものと一致するはずです。
もし、ESPという超常的な能力が存在するとすれば、それは生理的・心理的・社会的条件によって影響されるはずであると考えられています。
たとえば、遺伝的要素の可能性、発達や加齢による変化、覚醒・睡眠における覚醒水準との関係や周囲の環境状態との関係、実験に参加している人同士の社会的な関係性などが影響を及ぼすと想定されています。
心理学における動物行動の発生・変容・獲得・発達などの研究を総称した分野が動物心理学です。
伝統的に、ネズミやサル、スンクス(ジャコウネズミ)、ハト、カメ、サカナなど研究の対象とされる動物が広範囲にわたっています。
動物心理学心理学の研究は、自然場面や実験室場面における自然観察などを中心とするエソロジー(動物学的な)による行動や生態の研究、学習心理学的なアプローチによる研究、脳・神経へのアプローチを中心とする生理心理学的な研究などがあります。
動物心理学は進化学や遺伝学、動物学、生態学、生理学、生化学などの生物諸科学とも密接に関連しつつ発展しています。
薬理作用として生体の精神機能や行動、経験に影響を与える薬物を一般的に向精神薬とよびます。
そして、これら向精神薬の薬理作用やその臨床効果を研究する学問分野を薬物心理学(精神薬理学)とよびます。
薬理作用の解明は、様々な精神疾患の治療薬の開発だけではなく、精神疾患の発症原因の解明や、精神作用の生理学的・内分泌学的メカニズムの解明、脳内伝達物質の解明等に貢献しています。
学問としての心理学のあり方を理論面から検討し吟味する分野が理論心理学です。
心理学は従来、実証主義の影響もあり、実験をはじめとする自然科学的方法による研究などが主流となっています。
しかし、近年では社会・文化・歴史の中での人間行動を対象とするフィールド研究も登場するようになり、理論心理学に関する研究と議論が盛況となってきています。
心理学の理論は多様かつ広範囲であることもあり、理論心理学のアプローチも多様なものとなっています。
たとえば、哲学やメタ理論の立場から科学としての心理学を科学哲学や科学論などとの関連で、方法論を含めて問題として、心理学理論を吟味することなどがあります。
また、今日の心理学の理論の歴史的起源をたどり、その分析によって批判的に反省し、新たな仮説や問に基づく理論化の方法を提案すること、心をどのように想定するかにかかわる心の哲学なども理論心理学の重要な研究となっています。
この記事を執筆・編集したのはこころ検定おもしろコラム編集部
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