心理学には実に様々な分野があります。なかには、独特な分野もあります。
心理学には実に様々な細かく存在しています。
なかには、私たちがあまり耳にしたことがないものもあります。たとえば、以下のようなものがあります。
異文化間心理学は別名、交差文化心理学、通文化心理学、比較文化心理学ともよばれます。
異文化間心理学は人間の認知や行動、感情の普遍性と文化的特殊性を明らかにし、さらには、文化間の相互作用を心理学的観点から研究する分野です。
宇宙空間における人間の行動を閉鎖された環境下における行動特性として考える心理学の一部門が宇宙航空心理学です。
微小重力環境下での視知覚や作業時の目と手の協応動作、目と身体各部などとの協応運動は地球上の重力(1G)の場合とは異なると考えられます。
これは、人間の宇宙空間における順応過程として研究が行われています。
たとえば、微小重力の下で視覚的安定性がどの程度維持されるか(崩壊するか・順応するか)については、その耐性と可塑性を検討するため眼球運動と筋活動によって測定することができます。
また、微小重力下では地上では見られない錯覚が観察されることがあります。
たとえば、軌道飛行中の機内で逆立ちして天井を歩くと、自分は正常位でパイロットが逆立ちして操縦しているという錯視が生じることがあります。
また,同様の条件で複数の搭乗員の逆立ちを見ると突然逆立ちから正立の印象に変わる錯視が生じることがあります。
さらに、微小重力下での重要な問題として「宇宙酔い」の改善・解消などもあります。これらの内容について研究するのが、宇宙航空心理学なのです。
音楽に関係する全ての行動を対象とするのが音楽心理学です。
音楽心理学は19世紀後半以降独自の体系が作られていったもので、当初から人間の聴覚機能を検討するなど科学的なものとして成立していました。
20世紀前半には、音楽の才能について心理学的な研究がスタートしました。
また、社会心理学的に音楽を捉えようとする立場の研究も進められました。
さらに、音楽教育心理学という立場も誕生し、音楽教育学において重要な役割を果たしています。
企業組織が経営目標を達成していく中で成員(従業員)との間に生じる様々な葛藤を解決し、両者の健全な共存をめざすのが経営心理学です。
経営心理学では、人事管理や能力開発、適性、訓練、仕事の動機づけ、広告効果、マーケティングなどの生産や消費に関わる行動が主な研究対象となっています。
交通心理学は、交通場面における人間行動(運転者・歩行者・自転車乗用者の交通行動)を解明し、交通事故の防止に寄与することを目的とする心理学の一分野です。
特徴として、実際の行動場面における人間の様々な行動を研究対象として人間理解を深めていくことと、事故防止という観点から社会に貢献する点が挙げられます。
交通心理学の研究分野を大別すると、以下の4つが挙げられます。
災害に対する人間の心理的な反応や災害時の行動、災害の社会的な影響を研究する心理学の一領域のことを災害心理学とよびます。
災害心理学における「災害」の定義としては地震・津波だけでなく、火災・ガス爆発のような大事故なども含まれ、主として規模が大きく被害者の多い災害を考えることが多いです。
しかし、規模が小さくとも、被害者が少なくとも、被害者の精神的な打撃は無視できないものなので、その点が単に災害を扱うのではなく「災害と人間の心」について取り扱っています。
災害心理学の基本的な立場は、人間的な原因による災害の発生(たとえば失火やガス事故)をできるだけ防ぐとともに、その発生が防げないような天災であっても、人間的な要因による被害の拡大を最小限にくい止めることを目的とするものです。
災害に関わる人間の行動や反応の法則を発見するとともに、その制御が大きな目標として設定されています。
また、建築学・社会学などの他の学問領域からの知見を必要とすることが多く、学際的な研究も多くなされています。
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この記事を執筆・編集したのはこころ検定おもしろコラム編集部
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