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心理専門職の仕事(4)アセスメント part2-1

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  • 2019/11/12

心理専門職には、いくつか代表的な仕事があり、そのうちの1つがアセスメントです。

心理学に関する知識や技術を活かして社会で活動する人のことを、心理専門職とよびます。

基本的には大学の心理学科を卒業し、大学院に入学して修士課程・博士課程を修了した方々が心理専門職として活躍していることが多いです(※学部卒業で活躍している方もいます)。

大学の学部では基本的な知識である基礎心理学や心理統計学に加えて、心理学研究法、心理学実験法、心理検査学などについて学び、3年・4年時にゼミに入ります。

ゼミでは、指導教官となる教授から研究指導を受けながら、卒業論文を書くための実験や調査を実施します。

その後、大学院に入学した場合は、より専門的な内容を学び、さらに高度な内容の修士論文を書くために実験や調査を行います。このような過程を経て、心理学の専門家としての育成が進んでいきます。


心理アセスメントの一環として、クライエントのパーソナリティ(性格)を測定・評価することがあります。

パーソナリティはクライエント本人の認知・感情・行動の背景となって“後押し”するものです。

認知は「考え方のクセ」などであり、この部分に問題があることで、続く感情の部分に問題が発生する可能性が高まります。

また、パーソナリティの傾向として不安を感じやすい、落ち込みやすい、怒りを感じやすいという人もいます。

結果として、認知・感情と続く問題は最終的に行動面の問題として顕在化することになります。

そして、認知・感情・行動の問題は、他者との関わりの中で、より具体的に影響を及ぼすようになりますが、これは“社会”という側面での問題ということになります。

そのため、パーソナリティ特性の問題は対人関係上の問題、学校・職場での問題、家族との問題などに波及することがあります。

また、パーソナリティ障害という10種類の精神疾患もあり、パーソナリティそのものが非常に大きな障害となるケースもあります。

このような、パーソナリティに関する状況を把握するための手法として、パーソナリティ検査(性格検査・人格検査)があります。

パーソナリティ検査は、自分自身のパーソナリティ傾向の様々な側面についての記述文に対し、自らが該当するか否かを判断して回答する形態をとる心理検査です。

複数の質問文に対して「はい」または「いいえ」のいずれか、あるいは該当する程度を選択肢から選んで回答します。

メリットとしては、一度に多数の方に比較的短い施行時間で行うことができ、結果を数量的に処理しやすいので特別な専門性をさほど必要とせずに評価・処理することができることなどです。

デメリットとしては、回答者の言語能力に影響を受け質問の解釈が個人ごとに異なる場合があること、質問した範囲しか把握できないこと、虚偽の回答が行われやすいこと、本人が意識していない傾向に関しては反映されないことなどがあります(このデメリット部分の本人の意識していない傾向については、投影法形式の検査で把握することもできます)。

part2-2では、パーソナリティ検査(性格検査・発達検査)のうち、代表的な医療保険の対象となっているものを紹介します。