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心理専門職の仕事(4)アセスメント part5-2

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  • 2020/01/03

前回 心理専門職の仕事(4)アセスメント part5-1の続きです。

人間はストレッサーにさらされるとコルチゾール(副腎皮質ホルモン)という物質の分泌が増加します。

このコルチゾールは血液や尿からも抽出が可能なのですが、唾液からも抽出することができます。

また、唾液中に含まれる炭水化物分解酵素であるアミラーゼも、人間がストレッサーにさらされることによって、特定のアミラーゼ成分の分泌量が増加するとともに活性化することが判明しています。

コルチゾールによる分析は専用の機器が複数必要になるため、測定結果が出るまでには時間がかかってしまいますし、誰でも簡単にできるものでもありません。

しかし、アミラーゼによる分析は簡易キットによって比較的手軽に測定が可能となっており、広く利用されています。

例えば、何らかの心理療法やリラクゼーション技法にストレスを軽減する効果があるかどうかを検証するために、心理療法・リラクゼーション技法の実施前後に唾液中のアミラーゼを分析し、ストレスの程度を測定することができます。

心理療法・リラクゼーション技法の実施前のストレスの程度と実施後のストレスの程度を比較し、実施後のストレスの程度が低ければ、実施した心理療法・リラクゼーション技法がストレスの緩和に効果的であるということを示す生理学的な証拠になるわけです。

唾液中の成分の分析は人間の精神状態の把握や診断に効果的であるとともに、心理療法やリラクゼーション技法の効果の測定にも寄与しています。

しかし、これらの研究はまだ始まったばかりであり、研究によっては唾液中の成分とストレスの間に明確な関連が認められなかったものもあるため、さらなる研究成果の蓄積と技術の発展が期待されています。

特に唾液アミラーゼ分析には、強い期待が集まっています。唾液アミラーゼが分泌するのは耳の耳下腺という部分であり、この耳下腺は交感神経の影響を受けています。

そのため、交感神経の活性化(ストレスの発生)とリンクするというわけです。

また、唾液アミラーゼは食事など摂取する際に、生体維持を図る殺菌や抗菌成分など生理活性成分も含む唾液が分泌され、生体防御機能の役割を担っていることが判明しています。

ストレスの影響で免疫作用が低下することから、殺菌・抗菌の成分が多くなっているということは、ストレスに曝されているという指標になるのです。

唾液アミラーゼモニターに関するストレスチェックについては、こころ検定3級の第4章で概観していますので、興味・関心のある方は、是非、勉強してみていただければと思います。